暑いですね。
先日、だんじりが練り歩く姿を見かけました。
尼崎にも3年ぶりにやっと夏らしい光景が戻ってきたなと少し嬉しくなり、また、和やかな気持ちにもなりました。

 その一方で、新型コロナ第7波の勢いに歯止めがかからなくなってます。
医療と介護の現場では、急増する患者さんだけでなく、従事する人々にも、感染者や濃厚接触者が多発して、救急医療の受け入れや介護施設の運営が非常に厳しい状況になっております。
 特に尼崎市は、人口当たりの感染者数にすると兵庫県下1位であり、非常に深刻な感染状況です。
尼崎市保健所では毎日深夜まで新型コロナ患者さんの対応に当たっています。
救急隊には救急要請が殺到しており、一旦、出動すると消防署に戻れなくなっております。
市役所本庁職員も一丸となって新型コロナ患者さんの支援に当たっています。
尼崎市医師会でも、病院や診療所での外来診療に加え、介護施設や自宅で療養されている患者さんへの往診を行なっております。
 さらに、熱中症が多発していて、子どもたちの間では、『RSウイルス』や『手足口病』といった熱を出す病気も流行しています。

 楽しい夏と厳しい夏の共存は本当に難しいですね。
この状況において尼崎市民の皆さんにとっては、さぞご不安に感じておられることとお察し致します。
ただ、幸いなことは、今回のコロナは、昨年までと比べて
 ・コロナ肺炎自体はあまり重症化しない
 ・脱水症を合併することで重症化する
という傾向が見られます。
なので、普段から水分をしっかり摂ることで、仮にコロナに罹ったとしても重症化を防ぐことができます。
 この「水分をしっかり摂る」ことは、子どもの発熱にももちろん有効な対処法です。
この第7波を市民の皆さんと乗り越えるために、お力を貸して頂きたいと思い、下記、尼崎市医師会からのお願いをまとめました。
 是非ご一読下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

院長 原 秀憲

尼崎市医師会からのお願い

市民の皆様へ

新型コロナウイルス感染症の第7波では、尼崎市の人口 10 万人あたりの新規感染者数は兵庫県下 1 位
となっています。市民の皆様におかれましては、さぞご不安に思われていることとお察し申し上げます。
その一方で、病院では多数の医師や看護師が感染者あるいは濃厚接触者となり、たとえベッドが空いて
いても患者さんを受け入れられないため、救急搬送が困難な状況になっています。また、発熱外来では、
検査を希望される方が殺到し、重症化リスクを抱えた患者さんへの対応が難しくなっております。
まさに、医療崩壊の危機を迎えております。
そこで、市民の皆様の命を守るために、以下のことについてご理解ならびにご協力下さいますようお願
い申し上げます。

尼崎市医師会 会長 杉原加壽子

1.しっかり水分を摂る

厳しい暑さのために、ただでさえ熱中症になりやすいところに、新型コロナだけでなく RS ウイルスやインフルエンザなど、発熱を来たす様々なウイルスが流行しています。普段からこまめにしっかりと水分を摂り、換気をしながら適切にエアコンを使いましょう。

2.コロナかも?と不安になっても夜中に検査を受ける必要はありません

新型コロナワクチンを受けていれば、抗原検査や PCR 検査が翌日になったとしても、治療に遅れはありません。発熱して半日以内、のどの痛みや頭痛だけで発熱が無い場合では、検査を受けても陽性にならないので、検査を急ぎすぎないようにしましょう。市販の解熱鎮痛剤を服用し、一晩ぐらい経過観察しても大丈夫です。ただし、解熱剤を飲んでも中々熱が下がらない、息苦しい、意識を失うといったことがあれば、かかりつけ医に相談するか、救急外来を受診して下さい。

3.無症状の方への検査(PCR や抗原検査)は医療機関では行っていません

全国で連日約 20 万人の新規感染者が発生しており、試薬や検査キットが不足しています。新型コロナを発症された患者さん、特に重症化リスクを抱える患者さんに対応するため、医療機関では無症状の方については検査を行っておりません。濃厚接触者の方は症状が出た際に医療機関へご相談下さい。

4.自宅療養中のお困りごとは、かかりつけ医に電話でご相談下さい

尼崎市医師会では新型コロナの自宅療養をされている患者さんへの往診や電話・オンライン診療を進めております。薬が足りないなど、自宅療養中に困ったことがあれば、まずはお近くのかかりつけ医
に電話でご相談下さい。

5.お子様の発熱には小児救急医療電話相談を利用して下さい

お子様が発熱して困ったときには、まずは小児救急医療電話相談に電話してみて下さい。
詳細は下記ボタンより、尼崎市のホームページ「小児救急医療電話相談」をご覧下さい。